映画評論グレートシネマ

おとぎ話のようなダークファンタジー!
迷宮、妖精、3つの試練!
パンズラビリンス

パンズ・ラビリンスのDVD画像

【出演】 イバナ・バケロ セルジ・ロペス マリベル・ベルドゥ ダグ・ジョーンズ
【監督】 ギレルモ・デル・トロ
【時間】 124分
【DVD販売】 2008年

【あらすじ】 子どもが主人公のファンタジー映画となると、ある程度、パターン化されてしまうが、この『パンズ・ラビリンス』は違う!

異才ギレルモ・デル・トロ監督によるオリジナル脚本。独裁者フランコに心酔する大尉と母が再婚することになり、オフェリアは大尉の駐屯地である山奥へやって来る。途中の山道で奇妙な昆虫と出会ったことをきっかけに、彼女は現実とは思えない体験をすることになる。

ドイツ系?の暗い童話チック映画。

現実逃避ぎみな主人公が見た不思議な世界とは・・・

この辺がおすすめダークファンタジー
DVDレンタル作品!!

現実とファンタジーの世界の間で展開するちょっと変わったおとぎ話風ファンタジー。現実でもファンタジーでもだんだんと物語は動き出す。一度みると先が気になります。

この辺が面白い

ダークファンタジーの映画評論・感想

朝はパン派です。

前々から気になっていた映画をレンタルしてみました。その名は、パンズラビリンス。ヨーロッパかフランスかその点は、よく分かりませんが、戦争が終わり、残党討伐とかそんな感じの拠点街に主人公は母と移り住んできます。

すぐに人を殺す独裁者の象徴のような父、身重で気弱な母、本の世界に没頭する少女オフェリア。子どもには耐えられない現状に、ある出来事が起こります・・・

この物語は

ダーク系ファンタジーです。

剣や魔法で敵を倒す、というものでは無く、淡々と進むストーリー。
しかし、独特の雰囲気を持ち、3つの試練、そして、現実世界でも反乱軍のスパイが、大佐の家で、ヒヤヒヤするようなスパイ活動を行い、そわそわしてしまいます。

スパイは見つかれば、拷問にかけられるのです!!!いてててて−−−!

妖精も出てきます。妖精というか羽虫?そして、妖精というか姿からして悪魔ですよね(爆) 魔法もちょっぴりアクセント的に出てきます。

現実世界とファンタジーの世界、その2つを行ききする主人公。本当の世界は一体どちらなのか、彼女の不思議な体験がはじまります・・・

 

見どころはここだぁ〜

3つの試練
1つ目は、枯れ木の下に住む大カエルの退治。
泥だらけで汚く、狭い狭〜い木の迂路(うろ)に入っていきます。中には、これまた気持ちの悪いねっとりしたカエルが住んでいるんです。

ここで、カエルと対決です。
一体、どんなバトルが繰り広げられるか、楽しみでしょう(笑)?

2つ目は、ある生物の部屋に行き、ある物をとってくる。
ここで命の危機発生!

オフェリアは、なーーーーんて腹ぺこさん(汗)!
どんだけお腹すいてるんだよーーーーーーーーーーーーーーーー!!!

食べ物を食べてはいけない。
と言われていたにも関わらず、食べ物を食べてしまいます。

すると、あの生物が目を覚まして・・・

妖精さんは、リアルです・・・
全然可愛くありません(爆) 好きな物は肉、内臓でしょうね(汗)

ぐひー、やめてーーーー!!!!遅い動きが恐く、不気味です。
じわじわと迫ってくる妖精!逃げ場はどこにも・・・!!!

この映画、唯一のヒヤヒヤするシーンです。

3つ目は、とにかく赤ちゃんを連れてこい!という試練です。
もう、この頃には、パンは悪いオーラが出てきてます。「質問は無しだ!!!」とパンさん。テレビ、志村動物園のパン君とは偉い違いだぁ〜(笑)


・・・全体的に、楽しい雰囲気はゼロですが、パンから魔法の小道具を授かり、使う辺りは、ワクワクします。ダークですが、ファンタジーのツボはしっかり押さえています。

オフェリアも、パンを怪しんではいますが、現実が現実なだけに、やはり救いの手、希望がほしいのでファンタジーの世界へ続く試練を受けます。

辛い現実よりも、
ダークファンタジーの世界の方が楽しい・・・

オフェリアはそんな気持ちになっているのでしょう。

しかし、この映画の真のみどころといえば、それはファンタジーではなく、戦争の残酷さ、子どもの心境や立場、反乱軍の気持ち、刈る者と刈られる者、そして刈られる者の反乱等々。

常に命が消えていく日常に耐えきれない子どもの心は、どこへ。
といった深い意味合いがあるようにも思えます。

そんな事を、考えなくても
なかなかに興味深いストーリーではありますけど。

果たして、本当に王国等あるのか?
パンは何を企んでいるのか?反乱軍の末路は?母の容態は?大尉の独裁っぷりは?

等々、密かな見どころが要所要所に盛り込まれています。

そして、ついに最後の試練が始まる!!!
王国は?そして、オフェリアの運命やいかに!!!!


この映画、あの世界は主人公の妄想なのか?
それとも、本当にファンタジーの世界がそこにあるのか?

その狭間を臭わせつつ物語は、進んでいきます。
映像や見せ方、ファンタジーと現実部分の組み合わせ方が実に巧妙です。

戦争中の反乱軍、子どもの立場、大尉の行動、思想、等がいい感じに、ミックスされ、実に良くできた映画と言えましょう。

妄想か?

それとも現実か?

子供にとって、最後のシーンは、これからも続く過酷な生活、救いの無い事から、本当の意味で救われた。ということなのかもしれません・・・

・・・

さて、パンですが、はじめは、「ふぉっふぉっふぉ、私、老いてますから」って、
よろよろしてたのに、最後の方は、口調も変わり、元気になっちゃってます(笑)

試練が進むにつれ、じわじわと正体を現しているような、そんな彼も不気味です。ダークファンタジーなので、100%子供無用の映画作品。大人の方だけどうぞ。

すいもあまいも知り尽くし、さぁ行こう。ダークファンタジーへ。

どこからどこまでが大人なのー?って質問は、最寄りの総理大臣か警視総監に、しつこくしくこく、なんでなんでー、どうしてどうしてー、と聞いてちょうだぃっ。

 

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